長野博/DEATHTRAP

2004.07.03 東京グローブ座 18:00 1階A列

2004.07.03


10月のある午後。
作家シドニー・ブリュール(田中健)の元に、夏季セミナーの教え子である、
クリフォード・アンダーソン(長野博)から「死の罠」という題がついた戯曲が送られてきた。
初の作品ながら完成度の高い手元の戯曲に、失敗作が続いているシドニーは露骨に嫉妬する。
クリフォードを殺害して「死の罠」を自分の作品にしようと、冗談とも本気ともつかないことを口走る夫に、
不安を隠せない妻のマイラ(山下容莉枝)は協力という形を取り、作品を手直しして、
クレジットに二人の名前を入れたらと提案し、シドニーもそれを受け入れてクリフォードを呼び寄せる。
やがて到着したクリフォードは、多数の意見が聞きたいと言ってシドニーの申し出を断った。
何としても作品を手に入れたいシドニーは、マイラの目の前でクリフォードを絞殺する。
しかし、クリフォードは死んではいなかった―――。


罠にかかりまくり。
本当に感想が何も浮かんでこなかった。
長野くんの「ちゃお」に笑いそうになったとか、タイプライターを一本指で打つところがかわいかったとか、
善から悪へ豹変させたら右に出る者はいないとか、田中健はちょっと噛みすぎとか、
江波杏子はさすがだとか、山下容莉枝は声やたたずまいが綺麗だったとか、
清水統治はおちゃめですてきとか、そういったものはあふれてくるんだけど、
肝心の内容に対してはまったく浮かんでこなかった。
つまらなかったわけじゃない。のめり込みすぎて現実に戻れなかった。
ここまで舞台にのめり込んだことは今までなかったし、これからもきっとないと思う。

会見やその他で「二転三転する」を売り言葉にしていたんで、
絞め殺されても、撃たれても、「生きてんだろうな」と思ってしまったんだけど、
それでも薪を片手に生き返ったクリフォード@上半身裸がリビングに飛び込んできたところや、
そのクリフォードとシドニーがグルだったのには、心臓が飛び出るくらいびっくりしたよ。
ラスト、クリフォードではなくマイラが生き返ったとしたら、きっと心臓止まったわ。

今更ながらもっと観たかった。張りめぐらされた伏線をもっと感じたかった。
長野くんにとって、そして私にとって忘れられない作品。それが死の罠。DEATHTRAP。




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